テクニカルFAQ

質問

APC ESシリーズ、APC CSシリーズの感度、バッテリ切替値設定方法

APC ESシリーズ(BE550G-JP, BE750G-JP, BE500JP, BE725JP), APC CSシリーズ(BK350JP, BK500JP)のUPS電源管理ソフトウェアを使用しての感度とバッテリ切替値の設定方法について、 "バッテリ運転が頻繁に行われる環境下でご使用の場合" 、 "電源が安定した環境下でのご使用の場合"の説明となります。

設置環境によりUPSが取り込んでいる商用電源事情が悪い場合には停電に限らず、UPSがその電源障害を感知して頻繁にバッテリ運転に切り替わる場合がございます。
そういった環境下でのご使用に適応できるよう、製品にはバッテリ切替値、感度に設定値を設け、変更が可能です。
環境にあわせた設定変更を行うことで安定した電源供給、バッテリ運転の頻度の軽減が望まれます。

電源障害 : http://www.apc.co.jp/visitors/trouble.html

以下、感度とバッテリ切替値の設定方法について
 

A: バッテリ運転に頻繁に切り替わる環境下でご使用の場合                        
  電源障害内容の確認方法と設定変更方法

B: バッテリ運転の履歴がなく 安定した環境下でのご使用の場合
  設定変更方法
に分けて記載します。


● A:UPSがバッテリ運転に頻繁に切り替わる環境下でご使用の場合:

[Step 1] 設置環境の確認
まず製品/技術情報 Document ID: 050218163626DY "APC CSシリーズ、APC ESシリーズにて頻繁にバッテリ運転に切り替わる場合の対処方法" を参照いただき、その項目2、3をご確認ください。
特にUPSの入力電源をテーブルタップから取得している場合には入力電源が乱れやすいことからバッテリ運転に切替ることが考えられますので、
その場合にはUPSの入力電源を直接施設のコンセントから電源を取得するよう設置を変更してください。

[Step 2] 原因の特定のため付属の電源管理ソフトウェア PowerChute Personal Editionのインストール
付属のPowerChute Personal EditionをコンピュータにインストールしていただくことでUPSが感知しているバッテリ運転の原因を確認することが可能となります。(Windowsのみ)
PowerChute Personal Editionにより電圧を測定するだけのテスタでは現象が掴めない電源障害についてUPSの動作履歴より原因を確認することができます。
PowerChute Personal Editionをコンピュータにインストールし、UPSとケーブルで接続して運用してください。(図1)
ソフトウェアは最新版を弊社ダウンロードサイトにて入手可能です。

 
図1 接続のイメージ


[Step 3] PowerChute Personal Editionのパフォーマンスにて状況確認
バッテリ運転になりましたらコンピュータにバッテリ運転の履歴がカウントされます。
PowerChute Personal Editionを開き、[監視システム] - [パフォーマンス](図2) を表示下さい。

項目の "停電" ・ "低電圧状態" ・ "過電圧状態" ・ "電気ノイズ" を確認し、どの項目がカウントされているか回数をご確認下さい。
商用電源の環境のおおまかな傾向を把握することが可能となります。
なお、PowerChute Personal Editionに履歴が残るカウントはコンピュータが起動中のときに限ってのバッテリ運転回数となりますので
コンピュータを24時間稼動させて履歴を残すことも原因特定には有効です。
 
図2 パフォーマンス情報画面

[Step 4] 対処法:環境による設定方法(設定変更方法)
Step3で確認した際のカウントされている電源障害の項目に対する対処方法は以下の通りです。

・停電の場合
内容 : 停電、瞬停、大きな電圧の落ち込みが原因となります。
対処方法 : この場合はUPSの設定ではバッテリ運転の頻度を回避することができません。ご使用されている商用電源に対処が必要となる可能性があります。

・低電圧状態の場合
内容 : 商用電源側の電圧が低い状態にあり、設定されているバッテリ切替値を下回ったことを示しております。
対処方法 : [環境設定] - [電圧] バッテリ切替値 : "下限値"(図3)をより小さな数値に変更ください。

・過電圧状態の場合
内容 : 商用電源側の電圧が高い状態にあり、設定されているバッテリ切替値を上回ったことを示しております。
対処方法 : [環境設定] - [電圧] バッテリ切替値 : "上限値"(図3)をより大さな数値に変更ください。

・電気ノイズの場合
内容 : 商用電源にノイズがのっていることが考えられます。
対処方法 : [環境設定] - [感度](図4)にて 高-中-低に変更が可能です。バッテリ運転の頻度を低減させる場合には環境に合わせて感度を低く設定ください。

バッテリ運転による放電時間、回数が多く、バッテリ充電が不十分な状態が続くような場合で
感度設定の変更においてもバッテリ運転回数、時間が軽減されない場合には商用電源環境の見直しを行ってください。
 
図3 バッテリ切替値 設定画面
図4 感度 設定画面



● B:バッテリ運転の履歴がなく安定した環境下でのご使用の場合:
UPSを接続されたコンピュータよりPowerChute Personal Editionを起動してください。
[環境設定] - [電圧] バッテリ切替値 : "下限値"、"上限値"(図3)ともに現在設定されている値より100Vに近い値を設定いただくことで、
より安定した電圧の電源を負荷機器に供給することが可能となります。

[環境設定] - [感度](図4)にて"低" → "中" → "高"と感度をあげていただくことで、
より細かな商用電源の乱れに対しもバッテリからの電力供給にて安定した電源を供給することが可能です。



 

【 参考 】
感度とバッテリ切替値について

APC ESシリーズ(BE550G-JP, BE750G-JP, BE500JP, BE725JP), APC CSシリーズ(BK350JP, BK500JP) は常時入力電源を監視しており、
停電以外にも電源障害 を感知しますとバッテリ運転に切り替え、バッテリからの電力にて負荷機器に安定した電源を供給します。
電源障害の検知の値として2つの値をお客様にて設定を変更することが可能です。

感度: 感度はUPSが商用電源の波形の乱れを検知した際のバッテリ運転に移行するための設定値となります。感度が高いほど細かな波形の乱れに対し、
UPSがバッテリ運転に切り替わることによって負荷機器に対し、安定した電源の供給を可能にします。
UPSの入力電源として使用している商用電源が頻繁に電源障害と判断する乱れがある環境にてご使用されている場合には、環境に応じて感度を落しバッテリ運転の頻度を軽減させる必要がございます。

バッテリ切替値: バッテリ切替値は100VACの商用電源電圧が電圧上昇、電圧下降をUPSが検知した際のバッテリ運転を行うための切替設定値となります。
常時商用方式のUPSは平常時には商用電源をそのまま負荷機器に対して供給しておりますが、入力電圧が設定した切替値を上回るもしくは下回った際には
安定した電圧で負荷機器に電源を供給するために商用電源の電圧が基準値に戻るまでの間、バッテリ運転にて電源を供給します。


その他の感度設定方法
APC CSシリーズ(BK350JP、BK500JP)をご使用いただいており、PCを用意できない場合には本体の電源ボタンにより感度を設定することが可能です。
この方法については製品/技術情報 Document ID: 060516130316TA "APC CSシリーズ UPS本体での感度、バッテリ切替値設定方法"もしくは製品付属のマニュアルをご参照ください。

なお、PowerChute Personal Editionによって設定された感度、バッテリ切替値についてはUPS内に保存されますので、設定後にコンピュータとの接続を取り外しても設定は維持されます。
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