このページでは、Network Management Card 3 (AP9640J, AP9641J) で、10分、14分などの定期的な周期で再起動が繰り返される問題や、
再起動後にブートローダー(起動処理) で停止してしまい、正常に起動できなくなる問題に対しての対処方法を説明しています。
【対象製品】
Network Management Card 3 (AP9640J)
Network Management Card 3 EM (AP9641J)
【問題の概要】
以下2つの問題が発生する可能性があります。
・10分、14分などの定期的な周期で再起動が繰り返される
・ブートローダー(起動処理) で停止してしまい、正常に起動できなくなる
【問題の発生条件】
次のUPSと組み合わせとNetwork Management Cardのファームウェアバージョンの場合:
・ Smart-UPS LCD SMTシリーズ
Symmetra LX, RM, PXシリーズ:
Network Management Cardのファームウェアバージョン v2.0.0.5未満の場合
v2.0.0.5以降にアップデート済みでファクトリーリセットを実施していない場合対象の場合
・ Smart-UPS X SMXシリーズ,
Smart-UPS SRTシリーズ:
Network Management Cardのファームウェアバージョン v2.5.5.1未満
【問題の詳細】
内部のデータベースへの書き込み処理の頻度や状況によって、意図しないタイミングでデータが更新されてしまうことがあります。
この状態が発生すると古いデータと新しい書き込むデータが混在してしまい、
その結果、一部のデータベースが破損し、今回の問題を引き起こすことがあります。
【対処方法】
本事象への対応は、お客様のご利用状況や過去の対応履歴により異なります。
まずは (1) のファームウェアアップデートを実施してください。
その後、必要に応じて (2) のファクトリーリセットを推奨いたします。
(1) ファームウェアアップデート
ファームウェアを最新のバージョン、2.5.5.1以上にアップデートしてください。
参考: Network Management Card 3 ファームウェアアップデート方法
・ファームウェアの入手先
APCブランド製品 ファームウェア アップデートモジュール
UPSインターフェースカードの Network Management Card 3 から
ご使用中のUPSのシリーズのファームウェアをダウンロードして適用してください。
(2) ファクトリーリセットの実施 (必要な場合のみ)
アップグレード後にデータベース破損個所を完全に修復するために
ファクトリーリセット (工場出荷状態) の実施を推奨しています。
ただし、以下のいずれかに該当する場合は、ファクトリーリセットは不要です。
・ 製品購入時からv2.0.0.6以降が適用されている場合
・ 過去に v2.0.0.6以降 のファームウェアアップデートの際にファクトリーリセットを実施している場合
上記のいずれかに該当する場合は(1)のファームウェアアップデートのみで問題ありません。
[ファクトリーリセットの実施前]
ファクトリーリセットを行うにあたり、予め各設定ファイルのバックアップをしてください。
参考: Network Management Card 3 設定ファイルのバックアップ・リストア方法
[ファクトリーリセットの実施方法]
以下の方法1, 方法2のいずれかでファクトリーリセットを実施してください。
注意 : ファクトリーリセットを実施すると、出荷状態に戻るため、IPアドレスを含む各種設定がすべて初期化されます。
設定内容を戻すために上記の通り、実施前にバックアップでファイルを取得しておくようにしてください。
[方法1]
コンソールログインでのコマンド実行でのファクトリーリセット
1. Network Management CardにUSBケーブルを差し、コンソールログインを行います (参照:FAQ000261592)
2. "reboot" コマンドを実行し、そのままEnterを連打すると、ブートモード(BM>)に入ります
3. "format" コマンドで、フォーマットを実行してください
4. completeと表示されたら完了です。
5. "boot"コマンドでNetwork Management Cardを起動してください
[方法2]
リセットボタン操作でのファクトリーリセット
事前準備 :
クリップなど先の尖っていない細い棒状のものを事前にご用意ください。
Network Management Card 3 にResetと書かれた小さな穴があります。
その中のボタンを押すにあたり、必要になります。
1. LANポートのステータスLED (右のランプ) が緑点灯であることを確認。
2. Resetボタンを20秒間長押しする。
3. LANポートのステータスLED (右のランプ) が一度 消灯した後、オレンジ点灯しますので手を放してください。
上記手順に従い操作するとステータスLEDのランプがしばらくすると、緑とオレンジの低速点滅に変わります。
以上で、ファクトリーリセットが完了します。
ファクトリーリセットが完了したら、IPアドレスの設定およびバックアップしたファイルのアップロードをしてください。
公開先: Schneider Electric 日本



