「NST」は障害ではなく、インバーターがフリーホイール停止状態にあることを示すステータスとなります。
また、以下の理由により「NST」ステータスになっている可能性があります。
1.
[2/3-Wire Control] TCC=[2-Wire Control] 2C かつ [2-wire type] TCT=[Transition] TRN の工場出荷時設定の状態で、
ドライブの電源投入時に実行コマンド/運転指令(例:[DI1] LI1=[Forward] FRD)が入っている場合
対応策:
実行コマンド/運転指令をOFFにすると「RDY」表示に戻ります。
電源投入と同時にモーターを運転させる必要がある場合は、以下のように設定を変更ください。
[2/3-Wire Control] TCC=[2-Wire Control] 2C ※変更なし
[2-wire type] TCT=[Level] LEL
注意:
[2-wire type] TCT=[Level] LEL に設定されていると電源投入時に実行コマンド/運転指令が入っていても「NST」で停止しません。
この設定を行う場合、安全上問題がないか事前にご確認ください。
また、電源の投入を頻繁に行う場合、突入電流によりインバーターの寿命が短くなる恐れがあります。
その場合は常時電源を入れ、実行コマンド/運転指令の入切での制御をご検討ください。
2.
[2/3-Wire Control] TCC=[3-Wire Control] 3C かつ 停止トリガ([DI1] LI1が開放)が入っている場合
対応策:
停止解除([DI1] LI1を導通)にすると「RDY」表示に戻り、実行コマンド/運転指令を受け入れるようになります。
3.
[Freewheel Stop] NST にデジタル入力端子を割り当てている場合
対応策:
[Freewheel Stop] NST に割り当てたデジタル端子をONにすると「RDY」表示に戻り、実行コマンド/運転指令を受け入れるようになります。
4.
実行コマンド/運転指令(例:[DI1] LI1=[Forward] FRD)が端子から入力されている状態で、HMIの[STOP]ボタン押した場合
対応策:
実行コマンド/運転指令を一度落とすと「RDY」表示に戻り、実行コマンド/運転指令を受け入れるようになります。
5.
ドライブが通信ネットワークを介して制御する設定の場合
対応策:
実行コマンド/運転指令が入力されるまで「NST」が表示されるため、実行コマンド/運転指令を通信ネットワーク経由で与えることで「RDY」表示になります。
対象機種:ATV12シリーズ、ATV320シリーズ、ATV600シリーズ、ATV900シリーズ