今後テレワークが実施されていく中で、製造現場における遠隔メンテナンス環境の構築など、現場の省人化の流れは強まってくると考えられます。例えば、企業も機械向け遠隔メンテナンスサービスを展開しています。
以下の「調査2」によると、46%の人が新型コロナ後の製造業のトレンドとして、「デジタルトランスフォーメーションがより加速する」と回答したように、従来の体制で事業を運営していくことは、今後限界が来ることが予想されます。高まるデジタルトランスフォーメーションの波に製造業が対応できるかが、今後のビジネスを左右するカギとなるのではないでしょうか。
~調査2~
~調査3~
そこで、今回は製造業におけるデジタルトランスフォーメーションの成功事例として、弊社がイタリアで機械メーカー様に提案した一部の事例を紹介します。
~イタリアの導入事例~
イタリアの機械メーカー様では、コロナ禍による出張制限などにより、保守サービスなどのサポート部隊を現地に派遣することや、予知保全などの価値提供が難しいことを課題に感じておりました。
そこで、シュナイダーエレクトリックでは機械メーカー様に対して、出荷した機械を一元管理できるリモートアクセス専用のコントロールルーム(監視室)を設置し、デジタルサポート部隊を創出することを提案。弊社のクラウド型機械常時監視Webサービス「EcoStruxure Machine Advisor」を監視室で導入することで、現地にサポート部隊を派遣する前に遠隔メンテナンスによる初期対応を可能にしました。従来、現地に派遣していたサポート部隊をMachine Advisorで代用することで移動コストと人件費を削減できただけでなく、新たなサービス事業を作り出してマネタイズする動きも出てきています。
機械のトラブルは予期せずに発生することが多いため、不具合が起きた後に現場に技術者が訪れても解決に時間を要することや、大きな損害につながるケースも多いとお聞きします。このイタリアの機械メーカー様では、Machine Advisorを活用した予知保全サービスの立ち上げや、集中指令室に技術者を常駐させて、Machine Advisorを活用したカスタマー対応サービス立ち上げなどを検討しています。デジタルトランスフォーメーションの実現のためには、新しいツールなどIT化を行うだけでなく、従来のビジネスプロセスを見直すことで、新しい事業としてマネタイズすることが重要になりそうです。

~まとめ~
今回の調査ではコロナ禍が続く昨今、多くの人が遠隔監視メンテナンスの実現に関心を寄せていることが判明しました。リモートワークなど新しい働き方が導入される中、製造現場でもデジタルトランスフォーメーションの波が高まっているようです。また、今後のデジタルトランスフォーメーション投資として、第1位「製造現場のIoT」、第2位「データ分析」、第3位「クラウド」、とあるように、多くの企業がそれぞれの課題に対して適切なソリューションを検討しています。
企業にとって、デジタルトランスフォーメーションが今後の生き残りのカギとなった今、お客様に新たなマネタイズ案として、現場のデータ収集から分析するソリューションまで提案してきた企業も見てきました。
製造現場のIoT化を進めるツールとして、例えば、シュナイダーエレクトリックではクラウド型の機械の常時監視Webサービスを展開しています。世界中の機械の動作状況を容易に確認することや、低コストで接続機器を選ばず、機械をモニタリングすることができます。
調査概要
調査概要:デジタルトランスフォーメーションに関するアンケート
調査方法:Microsoft Forms
調査年:2020年
有効回答:製造業で働く会社員・担当者(事業部責任者、営業・マーケティング、設計・開発、生産技術、設備保全、情報システム、その他)81名
調査会社:シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社