このページは、PowerChute Network Shutdown for Virtualization v4.3の
Windows Server 2019 Azure Stack HCI 2ノード構成の対応について説明します。


【対象バージョン】
PowerChute Network Shutdown for Virtualization v4.3

* v4.3はサポートを終了させていただきました


【PowerChuteの設定について】
PowerChute Network Shutdownは、各ホスト(物理サーバー)にインストールします。
クラスターを構成する2台のホストについては、インストール時の設定で
「Hyper-Vサポートを有効にする」を選択し、「SCVMMのサポートを必要としますか？」で
No ] を選択してください。
Quorumサーバーのホスト(物理サーバー)へのPowerChuteのインストール時の設定では、
[ Hyper-Vサポートを有効にしない ] を選択してください。


・3ノード以上での構成の対応については、以下リンク先をご覧ください。
PowerChute Network Shutdown v4.3のWindows Server 2019 Azure Stack HCIの対応について
・Hyper-V環境を保護する場合の設定と管理については、以下リンク先をご覧ください。
PowerChute Network Shutdown v4.0以降のバージョンでHyper-V環境を保護する場合の構成について
* Hyper-VがSCVMMで管理されている環境は未サポートです。



【UPS構成について】

シングルおよび冗長構成
2台のHyper-VホストおよびQuorumサーバーのホストが全て1台のUPSにより電源保護されている構成:



この場合、全てのホストが同時に電源障害の影響を受けるため、
全ホストをシャットダウンする構成でサポートされる構成です。
UPSを冗長化した構成の場合も、すべてのホストは同じUSPから電源供給されるため、
同様の動作になります。



UPS複数台の構成
クラスターを構成するホストがそれぞれ別のUPSにより電源保護されている構成:



Hyper-Vホスト1台の停止を伴う電源障害の際はフェールオーバークラスター機能により
システムは稼動し続けますが、Hyper-Vホスト2台の停止を伴う電源障害が発生した際は
システム運用が不可となります。この状態になると、PowerChute Network Shutdownは
アドバンスドUPS構成の設定によりシステムシャットダウンシーケンスを実行します。
また、Quorumサーバーのみの電源障害によるシステムシャットダウン設定も可能です。



クラスターを構成するホスト2台が1台のUPSにより電源保護されており、
Quorumサーバーのホストが別のUPSにより電源保護されている構成：

以下の構成においても、同様の動作でサポートされる構成です。




【補足】
Active Directly をHyper-V上の仮想マシンとして運用する構成では、
PowerChute Network Shutdownのシャットダウンシーケンスにより、
クラスター停止前にActive Directly仮想マシンが停止されます。

システムシャットダウンの動作には影響しませんが、この事象を回避するためには、
以下のように設定を行ってください。


スクリプトを追加
Active Directory 仮想マシンに遅延時間を設定するためのシャットダウンスクリプトを追加します。

1. グループポリシーを開きます。
gpedit.msc > Windowsの設定 > スクリプト(スタートアップ/シャットダウン) > シャットダウン

2. powershell/batなどを用いて、シャットダウン中にSleepするように設定します。
例:  batファイルを指定、timeout xxx を設定     (xxxに遅延時間を秒数で指定)
(PowerChute Network ShutdownのVMシャットダウン開始時刻から、
PowerChuteのクラスター停止が終わる時刻までの時間を指定）

起動順序については、Hyper-Vの機能でPriorityの設定が可能です。


Network Management Cardの設定
起動時にQuorumサーバーの後にHyper-V クラスターを立ち上げるため、
[ Power On Delay ] の設定をHyper-V ホスト(ホストA、ホストB)に設定します。
コンセントグループでの制御ができないUPSでは、システムは同時起動となるため、
PowerChuteサービスの起動遅延を設定します。


公開日　2020年3月31日

公開先:Schneider Electric 日本